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関西プラッと便 四十八滝の赤目を歩く

関西プラッと便

2014年7月11日掲載

  赤目四十八滝は、三重県名張市の滝川上流の渓谷にあります。約3・3キロの川筋に大小さまざまな滝が連なり、「日本の滝百選」にも選ばれています。渓谷には涼風が爽(さわ)やかに吹き抜け、高い滝の上から落ちる瀑布によって生まれるマイナスイオンが満ちあふれ、疲れた体をリフレッシュしてくれます。そばには伊賀忍術を体験できる「忍者の森」もあり、お年寄りから子供たちまで楽しめる自然と歴史の里です。

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■特別天然記念物のオオサンショウウオが生息
  入山口は「日本サンショウウオセンター」です。入山料(大人300円、小中学生150円)を払えば、中を見学できるので入ってみましょう。センターで一番大きいのはオオサンショウウオの「さんしょうまる」です。推定年齢50歳以上、全長約1・1メートル、体重10キロもあります。3千万年以上前の姿のままでいることから「生きている化石」と呼ばれる稀少動物で、特別天然記念物に指定されています。
  このほか、センターでは世界中のサンショウウオ9種、50匹を飼育、展示しています。

■赤目の由来は役行者が出会った牛の目の色
  サンショウウオの見学を終え、センターでマップをもらって、さあ出発です。歩き始めてすぐに、「赤目牛」の像がありました。伝説では、役行者が滝で修行中に牛に乗った不動明王に出会い、その牛の目が赤かったことが、地名の由来になったと言われています。
  像のそばに赤目五瀑の1つ「不動滝」があります。「ドドドドッ」と大きな音と水しぶきを上げる滝は高さ15メートル、幅7メートルと迫力満点です。

■四十八滝といいますが、実際の滝の数は?
  赤目四十八滝と言われていますが、赤目四十八滝渓谷保勝会によると、本当の滝の数は23です。「四十八」は、滝が多いという意味で、「大阪八百八橋」「大江戸八百八町」と言うのと似ています。「赤目五瀑」は、その23の滝の中でも、比較的大きな滝を指します。
  歩き始めて約20分。五瀑の「千手滝」と「布曳(ぬのびき)滝」が相次いで見えてきました。「千手滝」は高さ15メートル、幅4メートル。複雑な形の岩を伝って千手のように落水することから、名前が付いたと言われています。「布曳(ぬのびき)滝」は30メートルの高さから、一条の白い布がたなびくように、水が落ちる様がとても優美です。
  たまたま出会った同保勝会パトロールの姉川進さんが「今日は、水の量が少なく、滝が横に広がっていないから本当に気品のある落ち方をしています。私はこの滝が一番好きです」と目を細めて話します。姉川さんは仲間たちと渓谷を歩き、ゴミを拾ったり、困った人を助けたりして赤目四十八滝の自然を守っています。「急な上り坂や階段があり、ぬれている所もあります。ハイキング用の靴を履いて、滑らないように気をつけて下さい」とアドバイスをくれました。

■清流に足を浸せば気分爽快
  カジカカエルが鳴き、空気もひんやりとしています。まるで、自然のクーラーの中を歩いているようで、快適な気分です。道のあちこちにベンチが置かれているので、疲れたら座ることができます。中間付近の「百畳岩」に着きました。入山口から約1・8キロで、大人の足なら50分と言われていますが、写真を撮りながら歩いていたので、もうちょっと時間がかかりました。
  約800メートル歩くと赤目五瀑・4番目の「荷担滝(にないだき)」です。四十八滝のシンボル的存在で、高さ8メートルの滝が岩を挟んで二つに分かれて流れ落ちています。ここでもアマチュアカメラマンが写真を撮っています。
  そこから、少し歩いたところに、「雛段滝」がありました。川一面に広がる岩が階段状になり、その上を清流が伝っています。急に足を浸したいという欲求に駆られ、裸足になって川の中へ。「冷たい」と声を上げつつも、ほてった足にとても気持ちがよく、しばらくのんびりしました。
  このあと訪れた「琵琶滝」は五瀑の最後です。高さ15メートルから流れ落ちる水流の形が琵琶に似ています。滝つぼの深い蒼(あお)色の水はとても神秘的でした。 そして、四十八滝終点の「巌窟滝」に到着です。入山口から3・3キロ。ここまで約2時間かかりましたが、今度は同じ道を歩いて下ります。

■疲れた時には、イモのまんじゅうで元気を回復
  道を下り終えたところで、目についたのが「へこきまんじゅう」の看板。「なにそれ?」と、中で作っていた玉置ようこさんに聞いてみました。
  サツマイモを原料にしたおまんじゅうだそうで、さっそく食べてみると、疲れた体にぴったりの甘さです。「おイモのケーキやんか」と、土産に会社へ持ち帰ったところ、「今まで食べたおイモのお菓子の中で一番おいしい」と女性陣に絶賛されました。

■伊賀忍者の修行の場
  バス停に戻る途中に、気になる看板がありました。「忍者修行体験」と書かれています。戦国時代の伊賀忍者・百地三太夫(ももち・さんだゆう)の屋敷はこの近くにあり、三太夫が滝を修行の場とし、多くの忍者を育てたと伝えられています。赤目四十八滝渓谷保勝会は観光地の活性化の一つとして「体験型忍者修行アトラクション・忍者の森」をこの近くの森で開催しています。時間は約90分間で、水の上を歩く「水ぐもの術」、木から木に飛び移る「飛び猿の術」、手裏剣を投げる修行など二十数種類の中からいくつかの術を忍者の衣装を着て学びます。くの一の一人、梶川安世さんは「今は世界的に忍者が知られていますので、外国の方も喜んで参加しておられます」と話していました。
  そんな楽しい話を聞いていると、そろそろバスの時間です。温泉に入ったり、美味しい牛汁も食べたりしたいのですが、バスの本数が少ないので、次回のお楽しみに置いておくことにしました。

〈アクセス〉
  近鉄大阪線・赤目口駅で下車し、三重交通バスで「赤目滝」まで約10分。近鉄の「赤目四十八滝 渓谷の自然探勝引換券」を買うと、近鉄往復割引券、バス往復割引券、入山チケット、お土産・飲食の割引(対象商品のみ)、温泉入浴料金割引、忍者修行体験代金割引もついており、大阪難波駅発着の場合2270円で、750円もお得です。バスは本数が少ないので事前に確認をして下さい。 http://www.akame48taki.com/access.html
バスがない時間帯はタクシーを呼ぶことができます。
☆近鉄タクシー 名張配車センター TEL0595・63・0103
☆三交タクシー 名張配車センター TEL0120・350575


〈忍者の森〉
  体験型忍者修行アトラクションで、赤目四十八滝渓谷保勝会が2010年から行っており、忍者衣装を着けての修行体験が人気を呼び、年間1万5000人が利用しています。開始時間は午前10時半と午後1時半の2回。料金は大人1700円、5歳から中学生まで1500円、5歳未満は1350円。忍者衣装不要の場合は500円引き。保勝会はほかにも、渓谷の支流や里山を探検する「ちびっこわくわく体験エコツアー」や、四十八滝の一つ「大日滝」で滝に打たれる「滝に打たれて自分をみがくエコツアー」も催しています。
http://www.akame48taki.com/をご覧下さい。
予約電話番号はいずれもTEL0595・64・2695


〈へこきまんじゅう〉
  「民芸屋たまきや」でのみ販売している名物。サツマイモの生地を焼いたシンプルなおまんじゅう。外見はたい焼き風ですが、割ってみると中はきれいな黄色で、ホックホクの食感とやさしい甘さです。焼きたては絶品。


〈赤目温泉〉
  バス停そばにある温泉旅館「対泉閣」で日帰り入浴できます。料金は中学生以上850円、3歳から小学生500円。神経痛、筋肉痛、冷え性、動脈硬化、高血圧、病後回復のリハビリに効果があります。アルカリ単純泉で、なめらかな肌触りの美肌の湯です。


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