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関西プラッと便 女子旅~式年遷宮でにぎわうお伊勢さん

関西プラッと便

2013年09月27日掲載

  見上げるほどに高い。そして、圧倒されるほどに大きい――。三重県伊勢市の伊勢神宮・外宮(げくう)そばにある「せんぐう館」の外宮正殿(しょうでん)の模型です。実際の正殿と同じ大きさに造られています。普段は、見ることができない本当の姿を知ってもらいたい、と展示しています。「こんなに大きい建物に神様がお住まい?」と驚くと同時に、見えない神様が身近に感じられます。10月には、20年に一度の式年遷宮が営まれます。パワースポットとしても注目される〈お伊勢さん〉を女子旅のグループが訪れました。

地図

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■まずは、せんぐう館へ
  せんぐう館は、伊勢の神宮と式年遷宮について分かりやすくガイドしてくれる建物です。神宮造営だけでなく、神宮を支えてきた伝統、文化、技を見て分かるように展示しています。入館者を圧倒する外宮の模型は正殿東側の一部を復元したものです。本当に神々しい威厳を放っています。
  今回の女子旅「伊勢・志摩」の旅を始める前に、神宮のことを勉強しようと入館したのですが、立ち寄って大正解でした。

■パワースポットがいっぱい
  さて、旅のテーマは「パワースポットとグルメ」です。まずは、正しい参拝順に従って外宮からお参りします。外宮は豊受大神(とようけのおおみかみ)を祀っています。豊受大神は内宮に祀られている天照大神(あまてらすおおみかみ)の食事を司る神様で、衣食住をはじめあらゆる産業の神様と言われています。
  外宮正殿のある正宮にお参りします。「亀石」と呼ばれる大きな石で出来た橋を渡る手前に、最初のパワーポイントの結界で区切られた石を見つけることが出来ました。この石は「三ツ石」と呼ばれ、手をかざすと不思議なパワーを感じるそうです。多くの人たちが手をかざしたり、お金を投げ入れたりしています。
  次は「多賀宮」(たかのみや)へ。ここは豊受大神の荒御魂(あらみたま)が祀られています。荒御魂とは神の特別な働きをする状態、または神が現れた状態を言います。だから、多賀宮の前にはお願いごとをする人々が列を作っています。

■サイクリングで面白さも倍増
  外宮に参った後は、約4・5キロ離れた内宮までバスやタクシーで行くのもいいけれど、外宮前観光案内所で自転車を借りてサイクリングするのも一興です。
  2番目に、お参りするのは外宮の別宮「月夜見宮(つきよみのみや)」です。外宮から北に向かう「神路通」を通りますが、この道は神様の道なので、普段は通らず、どうしても必要な場合は端っこを歩くのだそうです。祀っている神様は「月夜見尊(つきよみのみこと)」。天照大神の弟神に当たります。

■龍の姿が床板の木目に
  自転車で御幸道路を東に走り、「松尾観音」に向かいます。3キロほど行き、バス停「徴古館前」を過ぎた所で左折します。最初の100メートルほどは急な坂ですが、望みを叶えるには苦労がつきものです。
  松尾観音は約600年前に、本堂が火災に遭った際、寺のそばの池から二体の龍神が現れ、本尊の観音を火事から守ったという伝説が残っています。数年前に、本堂の床を張り替えた後、床の木目などが突然、龍の姿になって浮かび上がってきたそうです。以来、「床を撫でると幸せになれる」と地元の人たちがお参りするようになり、県外からの参拝者も増えています。
  次は上がってきた坂を下り、道路反対側にある徴古館を訪れましょう。ここは神宮の歴史と文化を伝える総合博物館で、神宮を伊勢の地に造営するのに大きな役割りを果たした倭姫命(やまとひめのみこと)の像が最初に出迎えてくれます。神宝などが展示され、詳しく掘り下げた知識を得ることができます。

■月読宮はパワー絶大
  再び、自転車に乗って数分。内宮の別宮「月読宮」(つきよみのみや)に着きました。外宮の別宮「月夜見宮」と同じ読みで、祀られている神様は「月読尊」(つきよみのみこと)。外宮の月夜見尊と同じ神様です。天照大神の弟の月読宮と月読荒御魂宮をはじめ両親の伊佐奈岐(いざなぎ)宮、伊佐奈弥(いざなみ)宮の4つの社殿が並んでいます。中でも月読宮のパワーは絶大で、お願いごとをする女子旅グループがよく訪れているそうです。

■猿田彦は案内の神
  月読宮から内宮はすぐ近くですが、その手前にある「猿田彦神社」にもパワースポットがあります。猿田彦大神は古事記によると、天孫降臨の時に、天照大神の孫を高千穂に導いたとされ、今は、「みちひらき」「建築安全」「交通安全」「方位方災除」などの神様として知られています。本殿にお参りして振り返るとパワーストーンを発見。八角形の石で「古殿地干支石」と言われ、八方の方位を示すそうです。文字が刻まれ、多くの人たちが自分の干支の文字や願い事に応じた文字を押しています。中には、摩耗して読みにくくなった文字も。一体、どんなお願い事をしているのでしょうか?

■五十鈴川で身を清め内宮正宮へ
  最後は天照大神を祀る内宮です。宇治橋を渡り神苑に入ると樹齢数百年もの大樹があちこちに見られ、女性や子どもたちがうれしそうにすがりついています。触れてみると、確かに癒やしを感じることができます。五十鈴川の御手洗場(みたらし)で、清流で心身を清めてから正宮へ。近くにある天照大神の荒御魂を祀る別宮「荒祭宮(あらまつりのみや)」の前には、多くの参拝者が列を作っていました。
  さて、戻り道で宇治橋を渡り終える時に最後のパワースポットがあります。16基ある擬宝珠(ぎぼし)のうち、橋の右側に色が違った擬宝珠があることに気づきます。橋の安全を祈って饗土橋姫(あえどはしひめ)神社の萬度麻(まんどぬさ)が収められており、この擬宝珠に触れて帰ると、また参拝に訪れる事ができると言われていますので、是非、お忘れなく。

■参拝の後はグルメ三昧
  時間を忘れて参詣をしていたら、お腹がすいてきました。内宮のわきにある「おはらい町」へ。宇治橋から五十鈴川に沿って続く約800メートルの石畳の道に、昔ながらの町並みが続き、土産物屋や食事どころが並んでいます。特産の「松阪牛」の料理、伊勢・志摩の漁師たちが漁の最中に食べる「てこね寿司」、「伊勢うどん」など郷土料理を次々と食べるのが、旅の醍醐味です。
  締めは、もちろんスイーツ。おかげ横丁の入り口前にある「赤福」本店で、できたての赤福もちを食べます。3つとお茶付きで280円。食事の後ですが、スイーツは別腹です。上品な甘さがなんともいえません。
  自転車返却のために外宮前観光案内所に戻って来ると、ちょうど居合わせたボランティアガイドが語ってくれました。「神宮は大きな樹木に囲まれ、信仰の地として全国から崇敬されています。それは古代から今に至り、今後も永久に続くのです。そして、未来の人たちにつないでいくのです」。悠久に続く神宮と伊勢の人たちの営み。もしかすると、伊勢の町全体がパワースポットなのかもしれませんね。
  今日のパワースポット巡りはここまでにして、明日は鳥羽、志摩に足を延ばします。

【伊勢神宮】
伊勢神宮は、第11代・垂仁(すいにん)天皇の皇女で、2代目斎王の倭姫命(やまとひめのみこと)が天照大神のお使いとして諸国を巡幸した後、垂仁(すいにん)天皇の26年(約2000年前)に創建されたと伝えられています。最初に造営されたのが内宮で、外宮はその500年後の創建です。現在は外宮、内宮のほかに別宮、摂社、末社、所管社を含めると125社宮があります。


【レンタサイクル】
伊勢市観光協会のレンタルサイクルは外宮前観光案内所(午前8時半から午後5時まで)、宇治山田駅観光案内所(午前9時から午後5時まで)の2か所で行っています。料金は4時間までが500円。4時間以上は800円です。台数に限りがあり、曜日によっては出払ってしまうこともあります。
詳しくはhttp://www.ise-kanko.jp/rentacycle/index.html


【お伊勢さんガイド】
お伊勢さん観光ガイドの会に所属するメンバーが1人から8人までに対し外宮、内宮をガイドする。ガイド料は無料だが、交通費として1000円。午前から午後にかけてガイドする場合は食事代1000円が必要。なお、遷宮直後の10月、11月は混雑が予想されるので、予約案内の受け付けはしていません。
詳しい申し込み方法はhttp://www.ise-kanko.jp/ask/voluntee.html


【式年遷宮】
式年遷宮の遷宮とは、新しいお宮を造り、お遷(うつ)りを願うことで、式年とは定められた年を意味します。制度は第40代・天武(てんむ)天皇が約1300年前に定め、第41代持統(じとう)天皇の4年(690)に第1回の遷宮が行われています。以来、戦国時代に一時の中断があった以外は、20年に一度繰り返されて、今回の遷宮は第62回です。神宮には内宮・外宮ともそれぞれ東と西に同じ広さの敷地があり、社殿を交互に新しく造り替えるだけなく、神様の御装束神宝も新しくされます。

※伊勢周辺の近鉄グループのホテルは次の通りです。
☆鳥羽市 鳥羽シーサイドホテル
☆志摩市 ホテル志摩スペイン村、シーズンインアミーゴス、海辺ホテルプライムリゾート賢島、志摩観光ホテルクラシック、賢島宝生苑、ホテル近鉄アクアヴィラ伊勢志摩、リゾートイン磯部
詳しくはhttp://www.kintetsu.co.jp/stay/group.html

※アクセス
伊勢へは近鉄特急で「伊勢市駅」「宇治山田駅」下車するのがお勧め。今春から、観光特急「しまかぜ」が大阪、名古屋から1日1便出ているほか、通常の特急も大阪、京都、名古屋から運行。外宮に近いのは伊勢市駅です。車では伊勢自動車道「伊勢IC」で降ります。



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